職人の技

ベテラン職人さんたちの凄み

Instagramのプロフィール画面に並ぶのは、安藤染工で染められた振袖の一部分。豪華な文様に圧倒され、一枚一枚食い入るように見入ってしまいます。ここ数年はシックな色目が流行しているそうで、グレイッシュな赤や紫、緑が印象的です。写真でこれだけ美しいとなると、本物の凄さはいかばかりでしょうか。
期待を胸に工場に伺うと、ベテランの職人さんたちが、黙々と仕事をしていました。白生地の上に型紙を載せ、染料と糊を混ぜた色糊をコマベラで均質に塗り広げています。

 

「型染という友禅の技法です。振袖の場合は、何百枚もの型紙を使って1枚の生地に20色以上を染めるんです。振袖は型染のなかで一番技術がいるんですよ」

と教えてくれたのは、工場を案内してくれた安藤染工三代目の安藤充泰さん。安藤染工のInstagramを発信しているご本人です。

 

 

職人さんたちの動きはとてもスムーズで、布もコマベラもまるで身体の一部のよう。その姿に見惚れながら、「美しい物を生み出す人の動きもまた美しい」ということに、気づかされるのでした。

 

 

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